関西弁

我ら関東ネイティブにとっては大阪弁も京都弁も名古屋弁もない。箱根の山を越えたらすべて関西弁である。静岡はまだ知り合いといってもいいくらいの間柄だが名古屋は完全に関西圏だし関西弁だ。昔、タモリがミャーミャー言っていたがもう完全に関西だ。大阪を越えて瀬戸内を通って九州まで行っても関西弁だ。博多華丸・大吉が「博多弁は…」と言っていたが関西弁とどこが違うのかよくわからない。もっとも鹿児島弁や琉球言葉は言っている意味すら全く分からないので関西弁との区別はついている。

ボクが初めて関西弁に触れたのは「鶴光のオールナイトニッポン」だ。あの強烈な関西弁が純粋無垢だった坊主頭の中学生の脳に土足のまま上がり込んできた。関東ネイティブが「関西弁はおます」とか言うんだろというのを聞いて、今頃になって明石家さんまあたりが「あんな大阪弁ないでぇ〜」などと言っているが、笑福亭鶴光はラジオで「鶴光でオマ(す)」と言っていた。それがボクらにとっての唯一の関西弁なのだ。今更「そんなん言わへんでぇ~」などといわれても困る。

若い頃、神戸ネイティブの会社に勤めていたことがある。社員の多くは関西人だったが関東や東北人もかなり混じっていた。彼らはあっという間に関西弁に侵されてしまった。しかも関西人はその関西弁を「変な関西弁」と嘲笑した。関東人の「〜でさぁ」というのを聞いて「なんや、あのサァーは。サブイボでるでぇ」と言っていた。サブイボは”鳥肌”の関西方言らしい。

しばらくして大阪の枚方ネイティブだったフジタくんと一緒に仕事をすることになった。それまでのエセ関西人の話す「変な関西弁」とフジタくんの強烈な関西弁に24時間さらされてボクの頭はいささかおかしくなった。本場の関西弁の感染力はハンパではない。一度「もう10年も関東に住んでるんだからフジタくんの関西弁も直せよ」と言ったら「え?もう完全に標準語になっとるでぇ。これでもな、大阪に帰ったら昔の連れに『東京に魂売ったか!』言われて涙しとるんやで」と強烈な関西弁で言い返された。アレでも本人は「自分は完璧に標準語をマスターした」と思っていたらしい。

しかし関西ネイティブが何と言おうが我々にとってあれは関西弁であり「おます」「わて」「ですねん」なのだ。大阪も京都も神戸も奈良もない。「あの辺の言葉」なのだ。

関東ネイティブの関西弁はオールナイトニッポンから全く変わっていない。アレでボクらは関西弁を学んだ。今更新しい言葉なんて覚えられない。まぁ関西人も無理に関東の言葉で話すことはない。「君サァ、今度飲みに行こうじゃん!」などと変な関東弁で話されるとサブイボが出るのだ。

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