日傘男子

○○女子というのが流行っている。曰く”相撲女子”、”歴史女子”、”理系女子”、”カープ女子”、果ては”城ガール”なんていうのもある。どういう意味があるのかわからないが女子の安売りに思えなくもない。女子という言葉をつけて”珍しい”という印象を植え付けようとしているのかもしれない。しかし数は少なかったものの昔から理系にも女子はいたし、歴史好きや相撲好きな女子だっていた。読売ジャイアンツが好きな女子がいるように広島カープが好きな女子だっているだろう。何といっても人類の約半分は女子なのだから。

一方で男子となると”草食男子”や”スイーツ男子”くらいしか思いつかない。男は全員がガツガツとした肉食の狼で甘いものなんて食べるわけがないという偏見から、引っ込み思案でチョコパフェやパンケーキなぞ食べている男子への蔑みを込めてそう呼ばれているのかと思ったら最近はそうでもないらしい。今は男子にも女子力が必要だというのだからある意味で男子受難の時代である。

今年は5月下旬だというのに暑い日が続き、北海道では40℃近い気温を記録したところもあったらしい。ボクが子供の頃には「北海道は30℃にならない」と言われていたのに隔世の感がある。そんな中で先日テレビで「日傘男子」という言葉を聞いた。たぶん日傘を使う男性を称してそう言っているのだろう。確かに昭和後期から平成にかけては日傘を使う男性は少なかった。日傘といえば女性が使うものという思い込みすらあった。ところが最近は少ないながらも日傘を持つ男子も出てきたのだという。

自慢ではないがボクは5~6年前から夏場には日傘を使っている日傘男子だ。最初は通勤に使っていた。職場の最寄りの駅から職場までの道程は約2キロ。日差しを遮るものもなく夏は炎天下を歩いて行かなければならないので、職場に着くころには汗だくになっていた。そこで少しでも通勤が快適になればと思って日傘を使うようになった。初めの頃は日傘を差すことに全く抵抗がなかったといえば嘘になる。しかし定時よりも1時間ほど早い時間にはその道を歩いている人も少なく、恥ずかしいという気持ちも感じなくなっていった。

そして何よりも涼しくて快適なのだ。帽子をかぶれば頭は蒸れるし髪型も潰れてしまうが、日傘ならそんな心配もない。日傘なんで年寄りの使うものだと思っていたがボクもそろそろ年寄りに半分足を突っ込みかけているので「もういいでしょ(水戸黄門風)」ということで折り畳みの日傘雨傘兼用傘を買ったのだ。雨も降っていないのに傘を差すのには抵抗もあったが雨を避けるように日差しを避けるのだと思えば理にかなっている。何より涼しいのだ。どうして今まで使わなかったのかと不思議になるくらいに快適だ。

今でもまだ街中で日傘を使っている”男子”を見かけることは少ない。しかしかつて女性だけが使うものだと言われていたシャンプーやリンスを男性が使い始めたらその便利さから手放せなくなったように(昭和30~40年代の男は石鹸で頭を洗っていた)、気がつけば男も日傘を使うのはアタリマエの時代はやってくるに違いないと思っている。だってこんなスグレモノはなかなかないんだから。

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