新人教育は進んでいますか?

とあるショッピングモールでのこと、クレジットカードの申込みキャンペーンをやっているカウンターがあった。通りがかりに申し込みをしているお客と受付の担当者の会話が耳に入ってきた。お客は「横浜とかの系列のお店でも使えるの?」などと訊いている。それに対して担当者は「私、福岡の人間だからわからないんですよぉ」と答えている。いやいや、自分のところの系列のお店でしょ。地元の人間ではないからわからないというのは言い訳にもならない。このテの会話は新入社員や新人アルバイトなどが多いこの時期にはよく聞かれる。

もちろんまだ慣れていないからわからないことは多いだろう。でも自分でわからなければ先輩なり上司に聞けばわかることだ。この辺りのとっさの判断は学校を出たばかりの子供には試練だ。しばらく仕事を続けていれば自然とわかって対応できることも、いきなり最初に遭遇すると面食らってしまうこともある。

昭和や平成の初期には「わからないなら勉強しろ!」などと怒鳴られたものだが、最近ではそんな教育をしたらすぐに辞めてしまう。ちょっと弱いな、という気がしないではないが、新人教育には押さえるべきポイントがある。指導者は新人に対していきなり全否定してはいけない。学校ではあなたの会社の社風や規則、業務上の常識を勉強してきたわけではない。そもそもそんなローカルな決まり事など、他の会社に行ったら全く役に立たない。知らないからといって常識知らずに向かって罵声を浴びせるようなことをすべきではない。

「そんな時はこういう風にすればいいんだよ」と軽く教えてあげればいいだけだ。次に同じような場面に出くわしたらその対応を見て「そうだね、それでいいと思うよ。その時にこういう対応を付け加えるともっと良くなると思うよ」と、いわゆる”Yes-But”の指導をすることで新人たちのモチベーションを高めていくこともできる。指導者にとっては、間違っていることを正してあげる事も大切だが、金の卵を大きく育てていくことが、将来の自分にとっても大きな力になってくれるのだ。

新人にも指導のされ方はある。新しくやる作業の中で間違ってしまうことはある。最初は始めてやることなのだから仕方がない。でも一度失敗して指導されたことは、できれば次にやるときには多少なりとも進歩していたい。そのために最初のうちは苦労も多いだろう。だが何度か怒られているとそれに対して口ごたえしたくなることもある。先輩の指導がいつも正しいとは限らない。

しかし、口ごたえはその場ですぐにやらない方がいい。特に言い訳をして自分を正当化することは相手を怒らせる。失敗した時にいくら謝ったとしても、そのあとすぐに言い訳をすると、謝罪が台無しになるどころか逆効果になることもある。その場では謝って正しいやり方をもう一度教えてもらえばいい。そして口ごたえするのは一段落した後だ。相手の精神が高ぶっているときに口ごたえすれば相手は激高するだけだ。相手が年上だろうが上司だろうが、自分の方が一段オトナになって、どうしてそう思うのかを優しく話してみてはどうだろうか。

もっともそんな話が通じる上司や先輩ばかりではない。そんな時は近くにいる他の先輩を味方に付けるという方法もある。新人諸君、しばらくは受難の時期だが、しばらくするうちに自然と一人前の戦力として活躍できるようになる。だから今こそ焦らず着実に自分の仕事に慣れていって欲しい。

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