ホントに知らないの?

テレビのバラエティ番組など見ていると「おバカキャラ」のタレントがよく出てくる。「ドイツってどこにあるかわかる?」と尋ねると「アメリカ?」などと答えるのは芸能事務所の指示としか見えない。誰だってドイツがアメリカ大陸にあるなんて思わないしアメリカ合衆国もドイツ連邦共和国も国の名前としては横並びのヒエラルキーだ。そんなことをいい歳した大人が知らないわけがない。だからそんなやりとりを見るにつけ「芸能人も大変だなぁ」などと思ってしまうのだ。

かつてバブルの頃「バカな女子大生」というのが流行したことがある。今のおバカキャラの芸能人のようなやり取りを普通の女子大生(のように見せた)一般人(かどうかはわからないが)にやらせて笑いを取るという手法だ。当時の女子大生がいくらバカだったとはいえそこまで頭の悪い人は現実にはあまり見たことがない。どう考えてもテレビ局や制作会社のヤラセだ。そんなにみんなが”おバカ”だったらいくらバブルで日本が浮かれていたとはいえ普通でいられるわけはない。

しかし最近では若いアナウンサーなども”大人としての常識”だと思われることを平気で「知りません」「初めて聞きました」などとと言う。本当に知らないの?そんなわけないでしょ、ネコかぶってるんじゃないの?

ニュース報道は最低でも真実やマスコミ自身が真実だと思っていることを述べるものでなければならない。そうしなければ間違った情報を世間に広めてしまうことになる。だから意図した虚偽の報道は放送法でも厳に禁じられている。そのくせ20代30代のアナウンサーまで昭和40年代の出来事に「懐かしいですね」などとシラっと言うのだ。「その時代にあなたは生まれてもいなかったでしょ!」。「懐かしい」というのは過去の自分が実際に体験したことを回顧して感想を述べるのであって、他人から聞いた話について語るものではない。だから生まれた時から家にガスレンジや電気炊飯器があったボクは、薪をくべるカマドや五右衛門風呂を見ても懐かしいとは思わない。生活の中で使ったことがないからだ。

アナウンサーにしてもおバカタレントにしても女子大生にしても、実際に何を知っていて何を知らないのかを確認してみたい衝動に駆られることがある。何かのコピーや文章を書いているときにも、世間の普通の人は何をどこまで知っているのかがわからないと、サラッと書くべきなのか説明や例えをしながら初めての人にもわかるようにすべきなのかに迷うのだ。今までボクは、専門的だったり興味を持っている人が限定的だと思う場合や、古いことで知っている人があまりいないと思われること以外はあまりクドクドと説明を入れないようにしてきた。しかし今世界で起きている大きな事件や問題について「え?なんのこと?」などと言われることが多くなってきたので、どこまでを無解説で語っていいものなのか甚だ不安になっているのである。

中には本当に知らない人もいるだろうがほとんどの人はそんなに無知だとは思えない。今の日本では原則的には誰もが9年間の義務教育を受けている。地球儀を見て日本の位置がわからない人はいないだろうし国会議事堂を見て「お城だ」と思う人もいないだろう。そういう人がいるとすれば周りがわざとヤラセているか特別にそんな人たちだけを選んできたとしか思えない。そんなことばかりが横行するとどこまでが本当のことなのだかわからなくなるのである。

あなたはそんな不安を感じたことはないだろうか?

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