あなたはスペイン語を話しますか?

■ あなたは英語を話しますか?
休日の昼下がり、東京・銀座の街を歩いている時に向こうから歩いてきた白人男性に「Can you speak English?」と訊かれたら、あなたはどう答えますか? またある日のこと、東京・下町の浅草の路地裏で地図を片手に困っているようなアジア系男性に「Speake Enghish?」と話しかけられたら、あなたならどう答えますか? 恐らく…
銀座の街では「A little」とか「No,sorry」などと答える人が多く、下町の路地裏では「Yes,please」なんて言う人が多いのではないでしょうか?
なぜなら、銀座では周りにも沢山の人がいるし、他にも答えてくれる人がいそうだし、何よりも周りの日本人に自分の話す英語を聞かれると恥ずかしいと思うから、ではないでしょうか? 一方の下町の路地裏では「この人が他に頼れそうな人もいないし、周りに英語が上手そうな人もいないから自分が相手をしなくては」と思うのかもしれません。

■ 「I can speak Enghish!」
とりすは英語が話せます。えぇ話せますとも。ごく僅かな知っている単語を並べただけの拙い英語ですケドね(笑) でも周りをちょっと見回してみてください。ラーメン屋さんなどで働いている流暢な日本語を話す中国人やタイ人・ベトナム人などは別として、観光で日本を訪れた西洋人などはほとんど日本語を理解しません。でも「日本語を話しますか?」と訊けば「ホンゴ ダイジョーブデス!」と答えます。
彼らが知っている日本語が「コンチハ」と「アガトウ」と「ダイジョーブデス」と「カリマセン」だけだったとしても。ですから、とりすもコンニチハとアリガトウが言える言語は「話せる」ことにしています。
英語・日本語はもちろんのこと、ドイツ語の「グーテン・モルゲン」も「ダンケ」は知っていますし、フランス語の「ボン・ジュール」も「メルシー」も言えます。イタリア語の「チャオ(さようなら)」も「グラッチェ(ありがとう)」だってスペイン語の「オラ!(こんにちは)」も「サルー!(乾杯!)」だって中国語の「ニーハオ」だって韓国語の「アニオハセヨ」だってタイ語の「サワディ・カー(こんにちは)」だって知っています。いや日本語だって東京弁と横須賀弁(青春時代は横須賀に暮らしていました)とエセ関西弁の3種類はイケます。いや、世界的に外国人観光客の「話せる」の基準はそんなものです(笑)
そう思うと、自分って何か国語も話せるんだって思えてきませんか?

■ 最初に話しかける時には少しだけ勇気がいります
中には留学や海外勤務の経験があって、いくつかの外国語を流暢に話される方もいらっしゃるでしょう。とりすは残念ながらそのような経験もなく、海外旅行も数えるほどしか行ったことがないのでペラペラと話せる言葉は日本語しかありません。しかし、中学生以来10年以上も英語の授業を受けたので、他の言葉と比べて英単語は圧倒的にたくさん知っています。とりすのチープな英語力と比べて申し訳ありませんが、恐らくあなたもそうだと思います。そして日本国内では、最初に海外からの観光客に話しかけるのには、冒頭でお話したような理由でとっても勇気がいります。相手が何国人かも分かりませんしね。でもほとんどの場合、東洋を観光する人たちは「東洋で通じる言葉は現地語とせいぜい英語くらい」と思っていますから大丈夫です。
あなたの時間が許すなら、東京のJR新橋駅前広場あたりで地図を睨みながら悩んでいる観光客風の外国人に「Are you OK?(大丈夫?)」って話しかけてみてください。きっとパッと表情が明るくなって”ここに行きたい”みたいなことを言ってくるはずです。だって街角で地図を見ているんですから(笑) ここさえ乗り越えてしまえば、あとは自分が知っている単語を並べて”その場所”への行き方を身振り手振りとメモで教えてあげるだけです。そんなことを度々やって習慣にしていればあなたの会話力は格段に伸びるはずです。そう英語だけではなく日本語も…。

■ 英語以外の言語を話せるということの力
先にお話したように、日本では、いや東洋では英語を話す人はかなりたくさんいます。とりすの基準でいえば日本人の9割以上は英語が話せます。つまりほとんどの日本人は話さないだけで、話しかける勇気さえあれば英語が話せるわけです。でもそれ以外の言葉だとかなりハードルが高いような気がしませんか?
以前にスペイン北東部のバルセロナで、民泊のアパートに10日ほど滞在したことがあります。ルームシェアしていたのは香港系カナダ人の男の子。家主はスペイン人で英語教師をしているアナという女性でした。同じアパートにはフランス人やイタリア人、ドイツ人も住んでいて、部屋の外で会うとそれぞれの言葉で「おはよう!」とか「こんにちは!」と挨拶します。エレベーターのドアを押さえて待っていてあげると「ありがとう」と言われます。一度は親切に「シェシェ(謝々)」と言われました。とりすを中国人だと思ったみたいです。
でもここで「アリガトウ」って日本語で言われたらものすごく嬉しくありませんか? 遠い海外で母国語を聞くというのは、やっぱり嬉しいと思うんです。
最近の日本には、英語圏の人だけではなくスペイン語、ポルトガル語圏の方もたくさん住むようになりました。ブラジルはポルトガル語ですし、ブラジル以外の中南米やメキシコはスペイン語です。東南アジアならタイ語、インドネシア語、ベトナム語、フィリピン語、マレー語などが割と多いと思います。
そのような方がお客様としてお店にやって来る機会も増えていると思います。それならば、これらの言葉で「こんにちは」と「はい」「いいえ」だけは覚えて、彼らの母国語で話しかけてみてはどうでしょうか? きっとお客様との心理的な壁は一気に低くなって「あのお店ではスペイン語で話しかけられた」「ベトナム語で挨拶された」と仲間内でも話題になることでしょう。

■ 他の人がやらないことをやる
今までの経験ではお店で、日本以外の国の出身者に英語で挨拶をしている場面をほとんど見たことがありません。英語以外の言葉はなおさらです。でも街に出れば英語圏の出身者よりも身近に、それらの国の方々が暮らしています。彼らのほとんどは、日本に来て最初に行ったお店や友達から紹介されたお店に通い続ける傾向があります。そんな彼らが日本で”少しでも安らぎを感じられるお店”に行きたくなることは容易に想像できます。グローバル化が進む日本で、そういったお客様をファンにしていくことは、今なら比較的簡単ではないでしょうか?
2020年にはオリンピック・パラリンピックの日本大会が開催されます。これが何かのきっかけでブレイクするかもしれません。

■ テレビの旅番組が楽しくなるんです
いろいろな国の言葉を知ることは、お客様にやすらぎを感じていただくだけではなく自分自身も幸せにします。NHKで放送している「世界入りにくい居酒屋」や「世界街歩き」という番組をご覧になった方もいらっしゃるかと思います。これらの番組の中ではもちろん日本語吹き替えで放送されるのですが、現地語も微かに聞こえるんですね。教育番組のEテレで放送している「旅する〇〇語」(フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語があります)では元々が語学番組なので、音声はすべて現地語、字幕で日本語が表示されますので知っている単語が出てくるだけで会話ができるような気分になれます。実際にこれらをかいつまんで観ているだけでもカタコトの会話ならできるようになります。それに番組の中で、現地の美味しそうな料理やお店などが紹介されるので、自分が実際に旅したような気分まで味わえるというわけです。
とりすはバルセロナに行く前にEテレの「テレビでスペイン語」を見ていて、出演者がバルセロナの街中を歩いてスペイン語を話す場面をたくさん見て、そこで紹介されていた観光地やお店を尋ねて回るというようなこともしてみました(笑)
ぜひあなたも興味のある言葉を選んで、テレビ番組を見てみてはいかがでしょうか? 昨今のつまらないバラエティ番組を見るよりは楽しめること請け合いですから。